これまで一柳お役立ちコラムでは、「通夜」、「葬儀・告別式」までの流れをご紹介してきました。今回は、葬儀の最終的段階の「火葬と還骨(かんこつ)法要」について解説していきます。
火葬は、日本において最も一般的な葬法であり、亡くなると99%以上火葬を行います。ですが、実際に火葬場へ同行し、お骨あげに参加するのはごく限られたご家族・ご親族の方のみ。火葬の流れについてよく知らない、という方も多いのではないでしょうか。火葬場に到着してからの一般的な流れと気を付けたいことについてお話ししていきます。
通常、葬儀・告別式を終えた後、その日のうちに火葬を行い、法要を営むのが一般的です。(名古屋の場合)
火葬場へ同行される方は主に僧侶、喪主、遺族、親族の近い方で行きます。(場合によっては、僧侶が同行されない場合もあります)。なお、人数制限がある火葬場もあります。目安としては、火葬場へは20名程度、収骨(しゅうこつ)は10名程度となっています。
※しゅうこつには「収骨」と「拾骨」と二通りありますが、こちらでは「収骨」に統一させていただきます。
火葬にあたり「火葬許可証」が必要になります。この火葬許可証は、「死亡届」を役所に提出すると交付されます。葬儀担当者が一旦お預かりし、火葬場到着時に管理事務所に提出して手続きを代行いたします。
ご家族の皆さまで火葬炉の前に移動します。ここで、故人との最期のお別れになります。
一般的な流れをご説明します。(「名古屋市営八事火葬場」の場合)
1.火葬場の職員が霊柩車から柩をおろして炉前に安置いたします。
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2.安置した柩の前で、僧侶に読経をしていただきます。(僧侶が同行している場合のみ)
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3.喪主より順に、線香を柩の上に載せて合掌礼拝します。
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4.一同お済みになられたら、柩は炉に納められ点火されます。
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5.その後お骨上げまでお残りになる遺族・親族は控室へ移動し、火葬が終わるのを待ちます。
火葬時間はおおよそ1時間半から2時間くらいです。収骨の案内があるまで控室にてお待ちいただきます。
火葬の後、遺骨を拾い上げて骨壺に入れることを「お骨あげ」、「収骨(しゅうこつ)」といいます。地域によってしきたりや作法が違いますので、係員の方から説明を受け、お骨あげ行っていきます。一般的な収骨は竹と木を組み合わせた違い箸を使って遺骨を箸から箸へ「渡し箸」をしたり、二人一組で一つのお骨をはさみ合って骨壺に納める方法をとります。
名古屋地区ではお墓の都合上、部分収骨がほとんどです。全収骨は事前の申請が必要です。(一柳では、前もって喪主さまに全収骨されるかどうかお伺いしております。)収骨が終わると、火葬済みの証印がついた火葬許可証が返却されます。
※「火葬済み」の火葬許可証は納骨に必要な「埋葬許可証」となります。 一柳(葬儀社)が管理事務所より受け取り、喪主さまにお渡しいたします。納骨までに大切に保管しておいてください。
収骨後に火葬場から戻られたら遺骨を祭壇に安置して僧侶に読経をしていただきます。これを※「還骨法要」といいます。その後、「初七日法要」を営みます。本来「初七日法要」は、亡くなって七日後の法要ですが現在は火葬場から戻り、その日のうちに繰り上げて行うことが一般的となっています。
※宗派によっては「還骨勤行/かんこつごんぎょう」(浄土真宗)、「安位諷経/あんいふぎん」(曹洞宗)などと呼びます。
斎場での法要を例に、初七日法要の進め方をご紹介します。
1.火葬場から戻られたら、塩や水でお清めしていただきます。(宗派により清めの塩をしない場合もあります。)
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2.遺骨を祭壇に安置します。
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3.法要に参列される方は式場にお集りいただきます。
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4.僧侶に読経をしていただきます。(還骨法要の読経のあと引き続き初七日の読経を行います。)
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5.僧侶の指示により、喪主から順にご焼香していただきます。
その後、法要が終わりましたら会食の場を設け、僧侶や葬儀でお世話になった方をおもてなしいたします。
いかがでしたでしょうか。火葬場到着から、法要会場へ戻るまでの一般的な流れを解説してまいりました。
ご遺族は大切な家族を亡くした直後から、慣れない葬儀の打ち合わせや寺院、参列者への対応が続き、この段階で身体的にも精神的にもかなりの負担がかかっていることと思います。火葬、収骨の経験もなく、戸惑われる方も多くいらっしゃいます。
あらかじめ流れやマナーを知っておくことで気持ちを落ち着かせることもできます。
この記事が、少しでも参考になれば幸いです。
(投稿:2022年9月20日)