昭和や平成の始めころまでは家族内でも葬儀や死後のことについて話をすることはタブー視されていました。
「ワシはまだ死なん!縁起でもないことを言うな!」とご立腹される方々も多くみえたと思います。
平成20年頃から週刊誌などで「終活」という言葉や記事が取り扱われ、今ではごく自然に受け入れられています。
一柳でも終活セミナーを開催すると、毎回多くの方々にご参加いただいております。
昔は三世代が同居していることは普通の事でしたが、いつしか核家族になり、夫婦のみで子供は別で居を構えるなどライフスタイルも変化してまいりました。
生活を別にしていれば家族であっても知らないことが増えるのは当然のことです。
お弔いや死後手続きなど、亡くなられた方のご意思を最大限考慮して行いたいと多くの皆様が思われることと存じます。
ですが、当然のことながら亡くなられた後や、意思表示が難しくなってからでは本人に尋ねることはできません。
・後の手続きに必要な書類や証書の所在がわからない
・通帳や印鑑、暗証番号やID、パスワードがわからない
・加入している保険関係
・財産関係 有価証券、土地などどこにどれだけあるのか
・お知らせしてほしい方々の連絡先
・遺影に使用するお写真
・葬儀形式
・副葬品の所在 (※ご希望されてもお入れいただけないお品もございます)
・お墓の事
・医療に関すること(延命措置や終末期医療に関する希望など) など
一時期、エンディングノートがブームになりましたが、形式に拘らず、お元気なうちにご自身のお考えを一通り書いておき、毎年ある時期に見直し、お考えに変更があれば書き直しておくなども有効かと思います。
ただし、折角書いたものものちにこの所在が分からなければ意味がありません。ご家族が集まられる機会などにお話ししてみてください。
残された家族が困らないためにきちんと意思表示をしておくことも思いやりですし、今後の心配事を少なくしてセカンドライフを楽しむのも一つかと思います。
(投稿:2022年6月23日)